起床17:00
ーきわどい夢を見たー
わたしは年々一羽ずつ、セキセイインコを飼っていたらしい
みんな色の違う緑と青と白の混ざった子たちが三羽
引越しをする度に、その子たちは連れて行けないからと実家らしき広いおうちの2階の片部屋に置き去りにしていた
久しぶりに実家に帰ってきたわたしは、最低な如くまずセキセイインコを飼っていたこと自体を忘れている
母は世話すらしてくれず「もうとっくに死んでるよ」と言った
それを聞いたわたしはゾッとしつつ片部屋に行った
鳥かごは布で包まれて恐る恐る布をめくる
茶色く小さい木の棒のような物体がみっつあった
罪悪感と恐怖と死を目の当たりにして立ちすくんだ
でもよく見たら、目は開いていてキラキラ輝いてわたしと焦点があった
…三羽ともまだ生きていた
まだ希望があると必死に鳥かごの横に置いてあった謎の水なのか餌なのか分からない液体をスポイトで飲ませたら飲んでくれて、みるみる生き返ってく
茶色く小さかったのが色鮮やかに膨らんで、セキセイインコの形になっていく
それを見て、生命の息が吹返ったことに嬉しくて心を安堵させた
命ってこんな簡単に生き返るのか…と思いながらと夢だったわけだから、それ以上疑いもしなかった
しかし途中から、セキセイインコの様子がおかしくなってきて震え出す
スポイトで食べたものを吐いてまた小さくなってゆく
恐くなってきて、わたしは何をまず食べさせてんだろと思って、謎の液体をよく見たら緑色なのか茶色なのかドロドロした如何にもヤバいやつだった
なんでこんなところに、こんなのがあるんだ?とも思ったし、なんでこれをあげたんだ?とも冷静に考えたけど謎すぎて意味不明だった
母が2階の片部屋に上がってきて言う
「あ、鳥かごのとこに置いてあるのそれ〇〇だからね」
顔が青ざめて、焦りに焦った
どうしよ…このままじゃ本当に死ぬ
というか、わたしがこの子たちを殺したようなもんじゃん
これ、もうほぼ毒じゃん…どうしよう
なんで、まずわたしはここにいるんだ?
なんで、わたしはセキセイインコを三羽も飼っていることを忘れてたんだ?
…あれ?…
夢から目覚めて動悸
隣に飼っている猫が横になって一緒に寝ている
夢だったことに安心感と、思い出すのは現実で以前飼っていた綺麗な青空模様のセキセイインコのあの子
一羽だけ以前飼っていたことがある
その子は窓からちょうど1年前に羽ばたいて行ってしまってから帰ってこなくなった
たまに、その子のことを忘れる
思い出すと申し訳なさでいっぱいで罪悪感で苛まれた
記憶から消そうとしていることを最低だが自覚している
その子を思い出すと心がダメになるから、辛くて前を向けなくなる
だから、その子ではなかったけど他の子たちが夢に出てたんだろうか
…にしても、そういう夢は本当にこわいからやめて…
悪夢とは呼びたくないから、こんな弱虫じゃダメだって分ったから、その子もあの子も今の君の存在をもちゃんと受け止められる飼い主でいたいと思わされる夢だった